結婚式や披露宴に招待されたら、何をすればいいのでしょうか?
はじめて結婚式や披露宴に招待された人のために、招待されてから実際に参列するまでの一般的な流れを、ホテルや結婚式場での結婚式/披露宴を例に、ご紹介します。
まずは、招待されてから当日までの流れを大まかに整理します。
(場合によって)
お祝いの贈り物を用意する
挨拶や余興の準備・練習をする
(場合によって)
着替え・着付けをすませる
余分な荷物は会場のクロークへ預ける
(場合によって)
二次会会場へ移動、二次会
このように、ざっと挙げてみても、招待されてから実際に参列するまでには、様々なことを用意したり、考えたりする必要があることがわかりますね。それではここから、ひとつひとつについて順を追ってご説明していきたいと思います。
1.招待状が届く、2.返信はがきを返送する
友人知人から結婚式/披露宴に招待され、招待状が届いたら、すみやかに予定を確認し、返信用はがきに参加の可否を記入して投函します。
なるべく早く(受け取ってから一週間以内を目安に)投函するようにしましょう。
新郎新婦側は、諸々の準備の関係で、早い段階で人数を決定する必要があります。
もし仕事などの事情で、可否を即答できないような場合には、その旨といつまでに返答するかを明記して返信するといいでしょう。
返事が遅くなると、配席や当日の印刷物、引き出物などの準備を再調整させてしまう可能性が出てきて、新郎新婦に迷惑をかけてしまう恐れがあります。
どうしようもない場合を除いては、招待の返事はなるべく早く出す、が鉄則です。
3.服装や持ち物などの準備をする
結婚式/披露宴への参列が決まったら、次は当日の服装や持ち物などを準備しましょう。
当日まで日にちがある場合が多いですから、比較的準備期間に余裕はあるはずです。結婚式/披露宴の当日の季節を考えて準備をしましょう。
女性は親族、同僚・友人問わず、ドレスか着物です。男性は親族ならタキシード+黒ネクタイや礼服/ダークスーツ、同僚・友人なら礼服やダークスーツが一般的です。
新郎新婦との関係、既婚か未婚かなどによっても変わってきますので、注意が必要です。服装を考える際には、主役は花嫁であることを念頭に置き、過度に高価であったり、目立ちすぎたりするものは避けましょう。
家からスーツ、ドレスや着物で出かけるのではなく、会場についてから更衣室などで着替えることができる場合があります(会場によっては出来ないこともあります)。
その場合は、家から会場までの服装も考えておきましょう。そのまま式に参列するわけではなくても、カジュアルすぎるものはNGです。
会場がホテルなどの場合は、あまりカジュアルすぎる装いでうろうろするのはルール違反ですし、他の参列者と会うこともあるかもしれません。その場にふさわしくない服装では、招待してくれた新郎あるいは新婦の常識をも疑われてしまいかねませんので、誰と会っても失礼がないような、きちんとした服装が望ましいですね。
会場に更衣室があるかどうかが不明な場合は、会場に直接問い合わせてもいいでしょう。
また、美容室を付帯しているホテルや結婚式場では、美容室で当日の着付けやヘアメイクを頼める場合があります。
通常の美容室と同じように料金がかかりますが、同じ会場内なので当日外で美容院などに寄って来るより時間の余裕ができます。結婚式/披露宴の終了後に着替えて帰る場合、脱いだ着物を畳んだりするのにある程度のスペースが必要ですが、着付けを頼んでいれば、専用のスペースで着がえることが出来るでしょう。
詳しくは会場に問い合わせてみるといいでしょう。
[お祝いの贈り物を用意する]
全員にあてはまるというわけではありませんが、特に新郎新婦との親交が深かったという場合など、ご祝儀とは別にお祝いを贈る場合があります。
何か品物を贈るのであれば、新生活で使えるようなキッチンツール(高価な鍋など)や食器、家電などの実用的なものが多く、品物でなければ現金を贈るケースもあります。
どちらにしても、結婚式/披露宴の前に、新郎新婦の手元に届くようにしましょう。
[挨拶や余興の準備・練習をする]
もしも新郎新婦から、披露宴での挨拶や余興を頼まれたら、快くOKしたいですね。
挨拶は堅苦しくなりすぎないように、また余興は誰からも嫌悪感を持たれない、微笑ましい内容にするのがおすすめです。
どちらも3分間程度で終わるようにしましょう。
新郎新婦にとっては一生に一度の記念すべきハレの日です。失敗のないよう、どちらの場合も十分練習を重ね、当日を迎えるようにしてください。
また、披露宴は分刻みのスケジュールになりますので、狂わせることのないよう、新郎新婦や司会者、会場との事前の打ち合わせを綿密にしておきましょう。
4.会場に向かう
いよいよ当日です。
会場へは余裕をもって出かけるようにしてください。早く着く分には、会場側も待合スペースを準備してくれていますし、会場のそばまで行ってしまえば、喫茶店などで時間をつぶすこともできるでしょう。
遅刻は失礼になるばかりでなく、新郎新婦や列席者全員に迷惑をかけることになりますので、交通事情や不意のアクシデントで開始時間に間に合いそうにない場合は、それがわかった時点でなるべく早く会場に連絡を入れるようにしてください。
会場のスタッフも招待リストを確認して誰が来ていないのかをチェックしていることがほとんどです。
5.身なりを整える
会場に着いたら、受付に行く前に、着替えが必要な場合は更衣室ですませ、男性も一度化粧室に入って、身なりを整えましょう。
大きな荷物がある場合はクロークに預けます。会場へ持って入れるのは、基本的には小さなバッグのみですので、ハンカチ、携帯電話、カメラ、その他最低限必要なもの以外の荷物はクロークに預けてください。
6.受付をする、ご祝儀を渡す
身なりを整え、準備ができたら、招待状で指定されていた時間に受付へ行きましょう。そこで一言のお祝いの言葉とともに名前を伝え、ご祝儀を渡し、芳名帳に記帳します。
ご祝儀は事前に新札で用意しておき、ご祝儀袋に入れ、袱紗(ふくさ)に包んで持って行きます。袱紗とは、ご祝儀袋を包む小ぶりの風呂敷のようなものです。
7.来賓控え室で待つ
受付を済ませたら、結婚式/披露宴の開式時間までは来賓控室で待ちます。
新郎新婦の親族である場合には、来賓控室とは別に親族控室が用意されていますので、そちらへ行くようにします。
来賓控室では、席が用意されている場合は好きな席に座って構いません。親族控室では、自分の親族のそばに座るといいでしょう。
開式時間になると、式場のスタッフが案内してくれます。挙式から出席する際は、両家の親族だけで開式の前に親族写真を撮影する場合があります。その場合も案内がありますので、それに従います。
8.挙式会場へ入場、挙式(挙式から参列する場合)
挙式から参列する場合、その招待が招待状に書かれています。
スタッフの案内に従って挙式会場に入場します。親族・来賓で席順がありますので、指示に従ってください。
挙式中は列席者同士で話をしたりする時間はありませんので、もし知人・友人と席が離れてしまったとしても、周囲に席の交代を頼んだりするのは控えましょう。
挙式が済んだ後は、スタッフの指示に従って退室します。退室後、披露宴開式までの間にトイレなどは済ませておきましょう。
9.披露宴会場へ移動、披露宴
披露宴会場へは、挙式後そのまますぐに案内される場合がほとんどです。
披露宴では一人一人席が決まっており、それぞれの席に席札(名前を書いた小さな紙)がありますので、自分の席を確認して座ります。
会場にはスタッフが大勢いますから、席がわからない場合はスタッフに声をかければ案内してもらえます。
披露宴から参列する場合は、披露宴会場の前に受付がありますので、挙式から参列する場合と同様に指定された時間に受付を済ませ、自分の席につくようにしてください。
披露宴中は、同じテーブルの友人・知人と歓談しながら会食を楽しみます。
途中、色々な挨拶や新郎新婦のイベント、来賓による余興などが行われます。必要に応じて食事の手はとめますが、コース料理ですので、周囲と食べ終えるスピードを合わせるようにするといいですね。
また、トイレや緊急の場合を除き、基本的には披露宴中は席を立たないようにします。もちろん、携帯電話を会場内に持って行く場合には、音を鳴らさないようにするのをお忘れなく。
10.披露宴終了、帰宅
すべての工程が終わって新郎新婦が退場し、披露宴終了のアナウンスがあっても、すぐには退席しません。
会場の外で新郎新婦が列席者を見送るために準備をしていますので、準備が整うまでは自席で待ちます。準備が整ったら、指示がありますので指示に従って退場してください。
見送ってくれる新郎新婦と、それぞれ順に言葉をかわして帰りますから、退場には少し時間がかかると考えておきましょう。
すべての予定が終了したら、着がえが必要な場合は更衣室ですみやかに着替えをすませ、クロークに預けた荷物を引き取ってから帰宅します。
以上が、結婚式/披露宴の招待状を受け取ってから当日までの準備と当日の流れです。
細かな部分ではそれぞれの会場により、また新郎新婦の意向などにより異なることもありますが、基本を知っておけば、あとは臨機応変に対応できると思いますので、この一連の流れをざっくりと頭に入れておくといいでしょう。
<絶対に守るべきマナー>
■招待状の返事は1週間以内に出す
■白/白に見える服/派手な服は避け、上品で華やかな服装を心掛ける
■ご祝儀は奇数額で用意する
■遅刻をしない(どうしても遅れてしまう場合は会場に連絡する)
■会場には大きな荷物は持ち込まない
<気をつけておきたいこと>
■お祝いを贈る場合は事前に手元に届ける
■司会や挨拶、余興を頼まれたら快く引き受ける
■会場に更衣室の有無を確認する
■開式前にトイレはすませておく
<これができたら、もっとマナー美人>
■ドレスの色がかぶらないように、花嫁のお色直しのドレスの色を事前に確認する
■当日、他の列席者と目が合ったら、知らない人でもにこやかに挨拶する
■テーブルマナーを確認しておく
当日の主役はあくまで新郎新婦です。そのことを忘れず、以上のマナーを守った上で、最大限二人のハレの日を盛り上げ、祝福してあげられるといいですね。